ふたつの主要市場

オプティマスグループは、1988年の創業以来、日本発の自動車総合サービス企業として、グローバルに事業を展開してきました。特に、ニュージーランドとオーストラリアを戦略的市場と位置づけ、積極的に事業を拡大しています。
南半球に位置するこの2か国は、英連邦の一員として地政学的・経済的に安定した先進国です。また、ビジネス環境が整っており、グローバル企業にとって極めて魅力的な市場となっています。
経済
ニュージーランド、オーストラリアともに、経済は中長期で安定的に成長しています。
ニュージーランドは日本の約4分の3の面積ですが、1人当たりGDPは日本の約1.5倍であり、堅実な経済基盤と高い購買力が特徴です。
一方、オーストラリアは世界第6位、日本の約20倍の面積を有し、1人当たりGDPも日本の約2倍となる、世界有数の経済大国として発展しています。

人口
両国の経済成長には、主に移民による若年層人口の増加が寄与しています。
ニュージーランドの平均年齢は37.9歳で、日本の49.9歳と比べて10歳以上も若く、人口も毎年約0.8%増加しています。オーストラリアも同様に人口が毎年約1.5%増加しており、平均年齢も38.1歳です。
このような若年層労働力の増加は、個人消費を活発にするだけでなく、新たな産業の創出にも繋がっており、経済全体を活性化させています。

自動車市場
両国では自動車の国内生産が行われておらず、ほぼ全量が輸入となっています。
さらに、人口密度が低く、公共交通機関の選択肢が限られている両国では、移動手段として自動車が欠かせません。そのため、自動車の普及率は世界でもトップクラスです。

日本車の影響力
両国は、北米や中国、欧州の多くの国と異なり、日本と同様の左側通行・右ハンドル車の交通システムとなっている為、日本車との相性が非常に良い市場です。
ニュージーランドでは、新車・中古車合わせて年間約27万台の自動車が輸入されており、そのうち約60%が日本製です。特に中古乗用車においては、日本車が約95%と独占的なポジションを占めています。
オーストラリアでは、年間約120万台(新車・中古車)が輸入されています。欧米ブランドや中国ブランドとの競争はあるものの、日本車のシェアは約40%と、依然として大変強いポジションを占めています。

ニュージーランドでは、国民性により中古車の需要が高く、新車と中古車の輸入比率はほぼ50:50です。
一方、オーストラリアでは、新車販売優先の政策が長年維持されており、輸入車のほとんどが新車を占めています。
オプティマスグループは、それぞれの市場特性に最適化した事業戦略を展開しています。
ニュージーランドモデル
オプティマスグループは、ニュージーランドで1989年に中古車の輸入規制が緩和されたことを契機とし、日本からの中古車輸出を開始しました。
現地のエンドユーザーに日本からの中古車が届くまでには、検疫や海上輸送などの多くのプロセスが存在し、通常、顧客である現地中古車ディーラーは、各段階で異なる業者を手配しなければなりません。
当グループは、このプロセスのほぼ全てを一括的に顧客に提供するユニークな『ニュージーランドモデル』を構築し、それぞれのサービスの品質向上やシナジーの創出に尽くしてまいりました。
現在、当グループは輸入中古車のマーケットリーダーとなり、唯一無二の地位を確立しております。

オーストラリアモデル
オーストラリアでは、中古車が大きなポジションを占めるニュージーランドとは異なり、新車中心の市場特性に合わせた『オーストラリアモデル』を現在構築しています。
まず、2023年に現地大手の新車ディーラーグループを買収し、新車販売市場へ本格参入しました。
翌2024年には、輸入された新車を保管・陸上輸送する、同国市場シェア第2位の総合自動車物流企業を買収しました。
これらを基盤に、中古車事業ノウハウ活用などのグループ間シナジーの最大化に取り組んでおり、同国市場で更に大きなポジションを占めるべく、新しいビジネスモデルの構築に全力を注いでいます。
